中小企業で新規顧客の獲得を目的にしたサイトは、自社営業マンの「パンフレット代わりのサイト」と「ネットで集客するサイト」という2つのタイプに大きく分類できると考えます。
「パンフレット代わりのサイト」とは、営業マンがいる中小企業で、営業マンがパンフレット代わりにつかうことを目的にしたサイトです。
営業マンが自社商品を説明する際などに、顧客に自社サイトへアクセスしてもらい活用します。
よって、サイトは営業マンがつかいやすいツールにすることが目的になります。
「ネットで集客するサイト」は、問題や課題を持った(これから顧客になるであろう)ネットユーザーが、検索やSNSをつかってサイトを見つけます。
そのため、サイトは顧客がネットで見つけやすく、顧客の問題・課題を解決できることを伝えることが目的になります。
2つのタイプのサイトの違い
この2つの違いをまとめると以下になります。
パンフレット代わりのサイト | ネットで集客するサイト | |
---|---|---|
事前のサイト認知 | ユーザーは自社のことを知っている | ユーザーは自社のことを知らない |
検索方法 | 会社名で検索 | ユーザーのニーズ・課題で検索 |
必要なコンテンツ | 営業マンのサポートをするコンテンツ | ユーザーの問題・課題に対する解決案 |
サイトの情報量 | 最低限の情報 (情報の補足は営業マンがおこなう) |
多く必要 |
対象エリア | 営業マンのサポートできるエリア | 対象は全国 |
サイトの効果測定 | 判断しにくい (営業マンの効果かサイト自体の効果かの判断があいまいになる) |
結果が数字ででるため、効果が判断しやすい |
このように、2つのタイプのサイトは、最終的に顧客に提供できる内容は同じでもサイトへアクセスするための手段や、提供するコンテンツも変わってきます。
そのため、1つのサイトに2つのタイプの機能を持つことは難しくなります。
企業で2つのタイプの機能をもったサイトをもつにはどうするか?
前述したように、1つのサイトに、2つのタイプの機能を持つことは難しいのです。
なので、2つのサイトをつくることをおすすめします。
例えば、「電動ドリルがメイン商材のABCD株式会社」という会社の2つのタイプのサイトをつくるとします。
「パンフレット代わりのサイト」タイプのサイトは、『株式会社ABCD』というタイトルのサイトにします。
そして、「ネットで集客するサイト」タイプのサイトは『電動ドリルのことなら電動ドリルぺディア』というタイトルのサイトにします。
サイト『電動ドリルのことなら電動ドリルぺディア』は、サイトタイトルに「電動ドリル」という商材のキーワードがはいるので、SEO対策も容易になります。なおかつ、電動ドリルに問題・課題を抱えているユーザーにも、それを解決できそうな魅力的なタイトルにみえるはずです。
サイト内には、運営元が「株式会社AAA」であることを明記しておくことで、ユーザーに運営元が存在する会社であるという安心感を与えるとともに、会社の認知にもつながります。
サイト『株式会社ABCD』には、自社営業マンに必要なコンテンツとともに、サイト『電動ドリルのことなら電動ドリルぺディア』から経由してくるユーザーに対して、安心感・信頼感を与えるコンテンツを用意します。
このように2つのサイトをつくることで、それらが補完しあう関係になり、集客・売り上げに貢献できるサイトになるのです。
まとめ
中小企業のサイトのつくる際に、企業のつくりたいものをつくると「パンフレット代わりのサイト」になりがちです。そのタイプのサイトがよくないということではありませんが、2つのタイプがあるということと、その機能を把握して、どちらのタイプのサイトをつくるかを検討することは必要だと考えます。
顧客のことを第一に考え、サイト制作をおこなうことが大事だということに間違いはありません。